舞台は江戸時代、派手な美人画・役者絵が盛り上がっている文政13年(1830年)。家業の火消しで生計を立てる下級武士・歌川広重は、地味な画風で売れずもがいていた。しかし妻の加代だけは広重を気丈に励ましつつ、質屋に通い、身を削って彼を支えている。そんなとき、ある版元から渡されたうちわの絵に使われていた舶来絵具“ベロ藍”の美しさに衝撃を受けた広重は「この青が活きるのは空!」と叫ぶのだった。そして鬼才・葛飾北斎、同門の歌川国貞との差を感じつつも、周りの人間に支えられながら己の描きたい絵を追い求めていく。
2015年に「EXILE」のパフォーマーを卒業した松本利夫が座長を務める「劇団EXILE松組」の旗揚げ公演として、16年2~3月に東京・大阪で行われた舞台「刀舞鬼 KABUKI」から生まれた映画。内容は、同舞台に関係した男女のサスペンスフルな人間ドラマと、舞台のバックストーリーを描いたフェイクドキュメンタリーの2本立て構成になっている。とあるカフェで、劇団EXILE松組の舞台「刀舞鬼」と、舞台と連動させた映画の企画「KABUKI DROP」についてミーティングをしている3人の作家陣がいた。良い案が浮かばずに悩んでいたところ、隣の席の女子高生グループが舞台「刀舞鬼」についてのガールズトークに花を咲かせており、その会話を耳にはさんだ作家陣は、「KABUKI DROP」をフェイクドキュメンタリー映画にすることを思い付くが……。