暗闇から切り取られたおぞましき恐怖の断片
5人の気鋭監督が綴るガクブルJホラー短編集!
狂気の女たちが奈落の淵を彷徨い歩く…
『東海道四谷怪談』や『番町皿屋敷』など、日本人は江戸の昔から「恐怖」を娯楽として楽しんできた。人には喜怒哀楽という四つの情があるといわれているが、もう一つ「怖」という感情があることを昔の日本人は知っていたのかもしれない。恐怖を求める人々の気持ちは今も変わらず、ホラーというジャンルは今も根強い人気を誇っている。
本作は「心中エレジー」「楽園-流されて」などで多数の海外受賞歴をもつ亀井亨をはじめ、「性獣戦線」など多数のピンク映画の監督で知られる国沢実、2003年東京国際ファンタスティック映画祭600秒コンペでグランプリ受賞した「たがをり」の坂元啓二ら5人の映像作家たちが製作参加している。
江戸時代から二百年の時を経て、Jホラーブー...
高級ホテルの一室。現れた凪を一目で気に入る中年男・田中。極上のサービスを受けた田中は5万円を渡し、また指名すると満足気に帰って行った。凪は帰宅途中の商店街で、閉店後の店の前に泥酔して寝ている若い男・マキを見かける、彼に意識があることを確認するとほっと息を吐いた。
翌朝、凪の家で目覚めたマキ。家出中の彼は、炊事や洗濯をするから暫く置いて欲しいと懇願する。悩んだ末、凪は了承した。
凪の先輩にあたるホテトル譲のりょうは常連客の加賀と5年越しの付き合いだった。加賀はりょうに本気で惚れ、事後プロポーズするが、りょうはすぐに返事が出来なかった。その話を聞いた凪は大賛成した。だが、バツイチのりょうにとって簡単に決心できる事ではなかった。
凪がホテトル譲と知ったマキは、趣味の写真を撮る以外は何もない自分と比べ、彼女を尊敬した。そんなある夜、凪とマキは自然と結ばれた。...
編集プロダクションで働く花音を恋人に持つエリートサラリーマン・尚也は彼女との結婚を考えている。しかし、今の仕事を続けたい花音は、それを先延ばしにしていた。花音のマンションの近くにあるバーには、数人の客と店のマスター藤枝の幼馴染み・岸田がいた。互いに五十を超えているが、営業中にも関わらず女にメールをする藤枝に呆れながらも、少し羨ましく思う岸田。藤枝は四十代の人妻えり子と不倫を楽しんだ。
ある日、花音が仕事の電話をしながら歩いていると、元カレの恭介と会い、藤枝のバーに向かう。そこで花音がプロポーズされたことを知った恭介は、女に振られたばかりで複雑な心境だった。尚也が海外出張なのを利用し、花音は恭介を部屋に誘う。懐かしみながら互いの体を愛撫し、求め合う。
出張から帰った尚也は、花音に指輪を渡す。結婚という鎖で縛りたがる彼に、内心げんなりしつつそれを受け取る...