結婚制度や社会道徳に真正面から異議を申し立て、関東大震災後の混乱の中で殺された女性解放運動家・伊藤野枝を描く「風よ あらしよ 劇場版」。伊藤は平塚らいてうの「元始、女性は太陽であった」という言葉に感銘を受けて、青鞜社に参加した。ジェンダー格差や貧困などの社会矛盾に異議を唱え、その後、憲兵に虐殺されることとなる。
今から100年前の大正時代、平塚らいてうは「元始、女性は太陽だった」と宣言を出し、男尊女卑の風潮が色濃い世の中に反旗を翻した。喝采した女性たちは社会に異を唱え始めた。
福岡の片田舎で育った伊藤野枝は、貧しい家を支えるための結婚を蹴り上京。自由を渇望し、あふれんばかりの情熱を武器にらいてうの青鞜社を支え、やがては時代の“若きアイコン”となっていく。
第一の夫、ダダイスト・辻潤との別れ、生涯のベターハーフとなる無政府主義者・大杉栄との出会い、波乱万丈の人生をさらに開花させようとしたやさきに関東大震災勃発。理不尽な暴力が彼女を襲う事となる…。
小説家の私(本木雅弘)は、妻の春子(安藤サクラ)と4歳の娘・左枝子、二人の女中とともに暮らしており、娘の健康に対して臆病なほど神経質である。娘には夏でも風邪を引かぬように厚着をさせる。外で人が娘に対し物を食べさせようとすると、腹痛を起こすかも知れぬから絶対拒否等々。左枝子の前の子を流行り病で亡くしており、当然の帰結・徹底だと思っている。
時は、大正7年(1918)秋。流行感冒(スペイン風邪)が流行り感染者が増える中、女中の石(古川琴音)が、よりにもよって村人が大挙集まる旅役者の芝居興行を見に行ったのではないか、という疑念が沸き上がった。
石は普段から少し愚鈍に見え軽率な行為も多い女中であった。彼女ならやりそうな事だと問いただしたが、石は行ってないと言う。が、私は、そんな疑念を日頃から起こさせる彼女をこの機会に辞めさせようと思った。
大騒動となったが、...
アジア初のオリンピック開催に日本中が沸くなか、大きな問題は世界の国々からやってくる選手たちの食事。選手団の総数は約7000人。当時の日本では未知の数字です。信用ゼロ、経験ゼロの挑戦がこの時始まりました。選手村食堂に全国から集められたのは300人の料理人。彼らは西洋料理のみならずアジア、中南米、アフリカなどの見たこともない各国の料理と格闘。さらに、選手たちに安全な食事を提供するという使命のもと、その技術と工夫と精神は若き料理人を変えていきました。料理人たちの情熱と、選手村での国を越えた交流を通して、日本人の誇るおもてなしの原点を描きます。
シングルマザーで保育士のミユキ(優香)は、震災ボランティアで訪れた東北で、スリランカ人のクマラ(オミラ・シャクティ)と出会う。一年後、運命的な再会を果たした2人は次第に惹かれあっていく。真っすぐでチャーミングなクマラは、ミユキの娘・マヤ(伊東蒼)ともすぐに仲良くなり、やがて3人は家族のように一緒に暮らし始める。ミユキとクマラは結婚の約束を交わすが、それは束の間の幸せだった。婚姻届を提出し正式に夫婦となった直後、クマラは警察の職務質問を受け入管施設に収容、オーバーステイを理由に母国への強制送還を命じられる。口頭審理では偽装結婚ではないかと疑われ、絶望するクマラとミユキ。入管での面会はアクリル板ごしに30分のみ。理不尽な対応への怒りと、助けられない悔しさにミユキとマヤは打ちひしがれるが、わずかな望みを託して弁護士・恵耕一郎(滝藤賢一)を訪ねる。クマラを助...
昭和のはじめ頃、高知の町中をものすごい勢いで走る少女がいました。「ハチキンおのぶ」こと、朝田のぶ(あさだのぶ)です。
一方、幼い時に父を病気で亡くした柳井嵩(やないたかし)は、叔父の家に引き取られ、そこでのぶに出会います。二人を結びつけたのは、一個のあんぱんでした。
戦争の足音が近づく頃、女学校に通っていたのぶは周りと同様に、妄信的な軍国少女になっていました。やがて戦争が始まり、嵩は出征。嵩は弟・千尋(ちひろ)を戦争で亡くし、のぶも最愛の人を亡くしました。女学校を卒業し、のぶは戦争で全ての価値観が変わり、「何が正しいかは自分で見極めなければならない」と新聞社に女性初の記者として就職。戦後、クズ拾いの仕事を辞めた嵩が新聞社に入社してきて、二人は同じ雑誌の担当に。嵩は東京で漫画家を目指したい気持ちがありつつも、生活していけるか不安でした。のぶはそんな嵩に...